GPLv3 Conf.

本日(11/21), 明日(11/22)の2日間、秋葉原UDXにおいて、Free Software Initiative of Japanの主催で行われている第5回インターナショナルGPLv3カンファレンスに参加しており、以下に本日の報告をします。

150人ほど入れそうな広い会場でしたが、ざっと(spekerや主催者を含めて)60人程度の参加者でした。spekerは80年代から活動している人たちなので40代と思しき風体なのはいいとして、「ハッカー」の集まりにもかかわらず、20代と見える参加者はほとんどおらず、若くて30代と思われる人がちらほら、むしろ大企業の「部長」や「役員」クラスと思われる50代以上の風貌の方が相当数混じっておられました。

slashdot.jpに事前に流れていた情報では、「『GPL万歳』な内容にはならないはず」とのことでしたが、私の率直な印象としては「アムウェイ」とか「自己啓発セミナー」のミーティングを思わせる、「頑張って広めよう!」「オー!」みたいな強迫観念に訴えかけるノリがあって、元気になる向きもあるのかも知れませんが、個人的な感覚としては透けて見えるものに非常に疲れました。
# RMSの風貌をして、「あぶない宗教」とまでは言いません。
##が、ある種の営業戦略会議としては、こんな風に士気をあげるのは、ありなのかもしれません。服装規定を決めるよりはマシだと思います。:P

お目当てであった生ストールマンの印象ですが、噂どおり、強烈なパーソナリティですが、ある種我々にはおなじみの特徴がありました。それは、人が(質問や指摘のためなどで)喋っているのを途中でさえぎり、その発言者が直接求めるところではない、自説を長々と大声で説いて、相手を黙らせてしまうという点で、つまり質問の受け答え方が●●さんにもよく似ているように思いました。強烈なリーダーシップを発揮する人の一つのパターンなのかもしれません。

ストールマンの講演の後、質問として
「『自由に使える』の意味を詳しく教えて欲しい。特許の業界では『自由に使える』とは、『ライセンサーにロイヤリティを払えば使える』意味しているようです。しかし……」(あなたはそうは考えていない、それは何故か)←予想通り遮られた。
と問うたところ、まず、
「それは自由ソフトではない!」
との当然の前置きの後、
「権利者が課金するのはフリーではないのだ」
という意味らしきことを延々と述べていました。

この質問には少々レトリックもあって、ストールマンのこの回答をもってして、「やっぱりフリーソフトは『無料ソフト』の意味だ」(ソフトバンク的意味合いなら間違いなく!)と揚げ足をとることもできます。

しかし、「ライセンサーが課金するのは自由ではない」という点が確認できたことは私にとっては大きな収穫で、今後色々な観点からGPLの思想について検討することができるようになったと思っています。

# 明日は日本人の有名ハッカー陣によるパネルディスカッションが2連発であるのが目玉なのだと思われますが、集中して聞き続けることができるかちょっと微妙です。