著作権メモ3

松本零士はその作品中においてラーメンのことを偉大な発明として絶賛している。

ただし、インスタントラーメンについての評価は、松本作品においては「人造ラーメン」として蔑まされているのではないかという噂もあり、留保されている可能性がある。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%9F%E9%87%8E%E9%89%84%E9%83%8E

インスタントラーメンは、産業史上まさしく偉大な発明とされている。そして、その発明者(かつ特許権の実質的な保持者)である安藤百福は、その権利を濫用せず、むしろ非常に安価で自由に使えるようにしたことによって、インスタントラーメン市場が作らたとして非常に高く評価されている。「特許」ビジネスの成功例として必ず語られる有名な話である。

もちろん、安藤百福氏は、自分の死後もその特許権が子や孫に継がれて不労所得として得られるようにしたいなどとは夢にも思わなかっただろう。

著作権を得られる「作家」がいかに崇高で誇り高く、したがって子孫にまでその権利が得られるべきだとし、「蕎麦屋」はそれに値しない下賤の者かのように公言した松本氏。

「虎は死んで皮を残す、人は死んで名を残す」
安藤氏は亡くなっても、その偉大な発明と功績でもって名は残るだろう。松本氏は、「作家」は亡くなって後、孫子不労所得の権利を70年残すのだそうだ。

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ところで、「著作権保護期間の延長問題を考える国民会議」のことを最近知って興味を持った知人に、松本氏がなぜこんな頓珍漢なことを言っているかの背景説明として、次のような説明をしていました。

「松本氏は、宇宙戦艦ヤマトの映画の著作権について映画プロデューサーと血みどろの争いをして負けたせいで、あつものに懲りてなますを吹いているんだよ。というのも、映画の著作権は、著作権法上、作者になくて映画監督にあるらしいし。
http://www.cric.or.jp/db/article/a1.html#2_3d)」

しかし、改めて調べてみると、松本氏と西崎氏は、「著作財産権」ではなく「著作者人格権」で争っていたのでした。
(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E5%AE%99%E6%88%A6%E8%89%A6%E3%83%A4%E3%83%9E%E3%83%88#.E5.88.B6.E4.BD.9C.E3.81.AE.E7.B5.8C.E7.B7.AF.E3.81.A8.E8.91.97.E4.BD.9C.E6.A8.A9)

すると、松本氏がこの苦い経験から、著作(財産)権の存続を長くする主張をするということには、合理的理由は全くないことになります。まぁ、未だに著作者人格権と著作財産権を混同視してるのかもしれませんが。