虎の威を借る狐

最近、「著作権とライセンスとは違うものなのだ」ということを社内で啓蒙している。

これと同様の関係にあるものには、著作権と放映権がある。インターネットでのニュース映像を見ていると「著作権の関係でこの部分の映像は見せられません」なテロップが出ることがあるが、あれは嘘である。正確には「放映権」の問題だ。

著作権は、おかみに頂く権利である。ライセンスや放映権は、著作物の利用者との個別の契約による権利である。

どうしてこの違いを多くの人が知らないのか。

著作物に関する契約の時に、お上に頂いたお墨付きをたてに、お墨付きで保証された権利以上の権限を契約相手に求めるのが常なわけだが、そこでは当然お墨付きによる権利とただの個別の約束とを混同させた方が、有理に契約ができるという、著作物の(権利)保持者側の事情がある。つまり、著作権ほにゃらら団体にみんな騙されているというわけだ。