1を知って10を語るな

話題沸騰中の「PC雑誌はインテルの圧力に負けたのか」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0701/hot374.htm

「筆者は発表会の場において、この「PC雑誌」の具体的な媒体名について質問したが、回答を得ることはできなかった。また、訴状には具体的な媒体名があるのか、ということも質問したが、こちらも答えは得られなかった。これでは、弊誌を含む不特定の媒体がインテルからの圧力により記事の内容を変えているように受け取られてもしょうがない。」

にはワラタよ。誰がそんな馬鹿な解釈をするか。AMDの発表からは
「圧力を受けた雑誌が少なくとも1誌あったのだろうな」
以上に受け止めようがないではないか。

で、元麻布春男タンは自分がインテルから圧力を受けたことがないということや、知人からそのような体験談を聴いたことがないという1事例をもって雑誌業界全体を語ってしまうのだ。オヒオヒ。

「余談だが、そもそも雑誌に掲載予定の記事を削除させることの前提には、事前にインテルに記事を見せていなければならない。が、正直に言って、そんなプロセスを挟めるような余裕のあるスケジュールで仕事をしたことなどほとんどない。いつも締め切りギリギリで入稿しており、ボツにしようものなら、穴埋め用の原稿を準備することなど至難の状態というのが、各誌の実情だ。」

私の実際に知るところでは、とあるIT会社(インテルではない)●●の書いた「掲載予定の記事を削除」させようと記事の検閲をしようとした事実を知っている。

また、しょっちゅう原稿を落とすライターさんというのはある程度の割合で存在するので、雑誌社は常に代原が必要になる。そのような需要があるから、●●は駆け出しのころは代原書きだった。

なお、記事の検閲要求があったとき、当該雑誌の編集長は見たいなら見せてやるが、修正する気はないと突っぱねたらしい。もちろん、編集長は行動に移す前に筆者の●●に「当該会社に記事を見せる」許可をとってきて、そして編集長と●●は2人してその会社の馬鹿さ加減に大いにワラタそうだ。

そして、その雑誌は、そこそこの部数は売れているのにスポンサーがつかなくなったという理由で、まずその編集長がおろされ、次いで休刊(事実上の廃刊)になった。

●●のこの話をもって、世の中の雑誌記事全てが圧力を受けて曲げられているとは、必ずしも思わない。